絶滅危惧種ナベヅル 倉敷で休憩?

絶滅危惧種ナベヅル 倉敷で休憩? 田んぼに5羽、森永さん撮影 山陽新聞(3/25付)

絶滅危惧種の「ナベヅル」が倉敷市に飛来しているのが確認され、クラーク記念国際高校岡山キャンパス(岡山市北区島田本町)の森永静二教務部長(55)=倉敷市=がカメラに収めた。現在は繁殖地へと戻ったとみられるが、日本野鳥の会(東京)は「岡山での目撃情報はあまりなく珍しい」としている。

 森永さんは19日午前9時ごろ、自宅近くを車で走行中、田んぼでナベヅル5羽が餌をついばんでいるのを見つけた。首の部分が白く、灰色の体が特徴で「アオサギより一回り大きくて、一目見て分かった」と森永さん。小型デジタルカメラで撮影した。ナベヅルはすぐ飛び立ってしまったが、森永さんは「頭上を飛ぶ姿も迫力があった。よく来てくれた」と興奮気味に話していた。

 日本野鳥の会によると、ナベヅルは中国東北部とロシアの境を流れるアムール川流域で繁殖し、秋になると鹿児島県などに渡って冬を越す。昨年は愛媛県西条市をはじめ、徳島県、高知県など四国で群れが確認された。同会は「2~3月にかけて繁殖地に戻るため、その途中、岡山に立ち寄ったのでは」としている。