タンチョウ給餌量2割削減へ

タンチョウ給餌量2割削減へ 釧路新聞(3/11付)

タンチョウ保護増殖検討会が10日、釧路地方合同庁舎で開かれた。
生息地分散に向けて
2015年度から釧路管内3カ所の給餌場で給餌量の調整を開始し14年度の約1割減で実施したが、担当の環境省釧路自然環境事務所は16年度について約2
割削減の方針を説明した。

保護増殖事業は、13年度に策定した『タンチョウ生息地分散行動計画」に基づき道央・道南方面への生息分散及び給餌に依存しない
自然採食個体群の複数創出を当面の課題にしている。

このうち16年度の給餌量は調整連絡会議を開催し検討するが、委員の正富宏之氏(専修大学北海道短期大
学名誉教授)は「給餌量削減が先行するのはまずい。タンチョウは農家の畑へ行くだろう」と農業被害の拡大に懸念を示し、新しい餌場の捜し誘導する取り組み
の重要性を強調した。これに対し釧路自然事務所の担当者は「慎重に、予定を踏まえて前進したい」と答えた。